高知県土佐清水市にある竜串(たつくし)は、四国の南西部、高知県の足摺岬から愛媛県宇和海沿岸に至る「足摺宇和海国立公園」の代表的な景勝地です。
竜串の海は、国立公園昇格前、まだ国定公園だった昭和45(1970)年に、全国で初めて「海中公園」(現 海域公園)に指定されました。広さわずか3.7km2ほどの小さな湾の中に、美しいサンゴ群集が広がり、その周りを色とりどりの魚たちが泳ぎ回る別世界が広がります。沖縄の海にも勝るとも劣らないこの優美な海域景観を一目見ようと訪れる人も多く、ダイビングやシュノーケリングの拠点となっています。
また、海岸線に目をやれば、長い歳月の間に風や波によって浸食された奇岩(きがん)の造形美や水流などによって形作られた波の化石「化石漣痕(かせきれんこん)」など、見たこともないような風景に出会えます。

  • 空から見た竜串
  • 竜串の位置

奇岩(きがん)

柔らかい砂岩が多いことから、雄々しい足摺岬の岩肌とはひと味違った多様な造形の岩を見ることができます。地層の中に残された古生物の足跡や排泄物などは、地質学的にも大変貴重なものとされています。

  • 巨大な竹を何本も横倒しにしたように見える竜串海岸の「大竹小竹」。節のような割れ目がかなりリアル
  • 弘法大師も見残したとされる「見残し」はまさに秘境中の秘境!
    屏風のようにそびえ立つ岩や、蜂の巣のような穴だらけの岩などが見られる

桜浜

湾の中央部に広がる桜浜は、四国でも早い時期に海開きが行われる海水浴場として有名です。地元になじみの深い、とてもきれいでおだやかな砂浜です。

  • 高知県の水質調査でも最高ランクの「AA判定」を受けている(平成25年現在)

サンゴ群集と温暖な海にすむ魚たち

竜串湾は、造礁(ぞうしょう)サンゴの生息地としては世界的に見てもほぼ北限に位置するため、沖縄などで見られるサンゴ礁は形成されないものの、温帯域としては規模、種類とも非常に発達したサンゴ群集が見られます。

  • 海域公園4号地(見残し湾)のシコロサンゴ
  • 沖合を流れる黒潮の影響を受け、亜熱帯性の魚類も数多く生息している

竜串のサンゴについて竜串サンゴ図鑑