竜串のサンゴたち

日本で見られるサンゴ(造礁サンゴ類)は300種類以上。それぞれが特徴的な形と模様を持ち、豊かな色彩で海底に彩りを添えています。 竜串では約80種の造礁サンゴ類が見られます。

竜串湾のサンゴの分布状況(H23)※クリックすると拡大します。
湾内で最も大きな規模を持つサンゴ群集がある爪白海岸では、スノーケリングが楽しめます。 また、竜串や大碆、見残しの海中景観を楽しむならグラスボートで。特に見残しにある巨大なシコロサンゴ(県の天然記念物)は必見です!

サンゴってどんな生き物?

●造礁サンゴの特徴

体内に褐虫藻(かっちゅうそう:植物プランクトン)を持っているのが造礁(ぞうしょう)サンゴの大きな特徴です。褐虫藻が光合成によりつくり出した栄養をもらって生きているサンゴは、主に太陽の光が十分に届く、浅くてあたたかい海にすんでいます。

サンゴ(造礁サンゴ)の主な特徴

  • 胞(しほう)動物の仲間で、たくさんのポリプ(刺胞動物の体の構造の一つ。イソギンチャクのようにくっついて、手のようなものを広げる)からなる群体をつくる。
  • 硬い骨(骨格)を持つ。
  • 岩などにくっついて生活する。
  • 体内に褐虫藻を共生させている。
  • サンゴのポリプ
  • 褐虫藻

●サンゴの産卵と成長

多くのサンゴは夏の夜に産卵します。同じ種の産卵は同調して行われることが多く、大量の卵と精子が短時間に集中して放出されます。 受精した卵はやがてプラヌラ幼生(ようせい)になり、数日間海を漂います。岩の表面などに着底したプラヌラはやがてポリプに変態します。そしてどんどんポリプの数を増やしながら、大きな群体へと成長していきます。
はじめは1ミリにも満たなかった一つのポリプが、直径数メートルを超えるような大きな群体に成長するにはとても長い時間がかかります。

  • エンタクミドリムシの産卵
  • ブラヌラ幼生と生後1年の幼サンゴ(直径1cm)

●海の豊かさを支えるサンゴの森

サンゴは美しい海中景観をつくり出し、私たちの目を楽しませてくれるだけでなく、多くの生き物に餌や住みかを提供し、生き物の多様性や海の豊かさを支える重要な役割を果たしています。サンゴは森の木々のような大切な存在なのです。

竜串の海を彩るサンゴたち

竜串で確認されている造礁サンゴ類(イシサンゴ類)の中から、代表的なものを紹介します。

  • サンゴのかたち
  • テーブル状
  • 葉状
  • かたまり状
  • ひふく状
  • えだ状
クシハダミドリイシ
代表的なテーブル状のミドリイシ。竜串湾でもっとも多く見られるサンゴの一つ。浅い岩礁域に大きな群落をつくります。
シコロサンゴ
四国を代表するサンゴの一つ。内湾に多く、砂地にも生えています。見残し湾には高知県の天然記念物に指定されている巨大群落があります。
スリバチサンゴの仲間
すり鉢のような形をしたサンゴで、比較的水深が深く、にごりのある場所にも生えています。
キクメイシの仲間
ひふく状、またはかたまり状のサンゴで竜串湾にもさまざまな種類がいます。ポリプが大きく菊目模様に見えるのが特徴です。
エンタクミドリイシ
クシハダミドリイシよりもがっしりした感じのテーブルサンゴ。比較的波あたりの強い場所にも見られ、大群落をつくります。
スギノキミドリイシ
砂地に多く見られる枝状のミドリイシ。湾内にも海底を覆い尽くすように大群落が広がっている場所があります。
ショウガサンゴ
ショウガのようなかたちをしたサンゴ。十分に光の届く浅い場所に多く見られます。卵ではなく幼生を産みます。
ハマサンゴの仲間
ポリプが小さく岩のかたまりのように見えるサンゴ。直径数メートルを超える大きな群体に成長することがあります。
ハナガササンゴの仲間
かたまり状のサンゴですが、昼間でもポリプを長く伸ばしているので、まるでイソギンギャクのように見えます。